『星方武侠アウトロースター』のBlu-ray BOXが手に入ったので、本郷みつる、齋藤卓也、山口晋、小野学、大久保宏、石垣純哉による第20話、第26話のコメンタリーを聞いたのだけど、色々と驚く情報があった。
もっとも驚いたのが、OPの大久保宏さんの担当カットで、マントをなびかせる後ろ姿のジーンと、その次の振り向いて銃を撃つ2カット。
影の境界がギザギザしているBL影ががっつり入ったミニョーラ調の影付けで、誰が描いているのか気になっていたのだけど、まさか大久保さんだったとは予想だにしなかった。

大久保さんは第26話では巨大化した破斬公と戦うシーンの前半あたりを担当しているのだけど、こちらも破斬公の影付けがミニョーラ調になっている。コメンタリーではこのシーンについて大久保さんから、ミニョーラ的に描くのが当時のテーマだったという発言もあった。この頃の大久保さんの作画を追う際の手がかりのひとつになりそう。

その後の小野学さんが担当した巨大化変形したアウトロースター号と破斬公が戦うところもミニョーラ調の影付けになっている。大久保さんの作画に合わせた、あるいは設定からそういう影付けだった可能性もあるけれど、小野さんもそういう作画をする人なのかもしれない。

ミニョーラ好きのアニメーターといえば真っ先に思いつくのは鈴木信吾さんだけど、鈴木さんは大久保さんと小野さんと同じアニメ浪漫出身。アニメ浪漫内でミニョーラが流行った時期があったんだろうなあ。ちなみに、鈴木信吾さんは本編には参加してないようだけど、『星方武俠アウトロースター サウンド&シナリオトラック』のジャケットの特効は鈴木信吾さんによるものではないかと思っている。いずれ裏を取りたいところ。
ちなみにちなみに、小野さんが吉成鋼さんに頼んで爆発を1カットだけ描いてもらったそう。吉成鋼さんもアニメ浪漫出身で、『超人学園ゴウカイザー』や同人誌の『大吟醸』でミニョーラの影響が見られるものを描いている。

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